ホームページが公開されました。ところが、待っていてもアクセスは増えず、問い合わせも来ない。何かやることがあるはずだけれど、何から手をつければいいのか分からない。
公開直後の方から、この相談をよくいただきます。結論から言うと、公開はスタート地点で、そこから先にやることには効きやすい順番があります。順番を飛ばすと遠回りになるので、この記事では手をつける順に沿って整理します。難しい設定作業の話ではなく、何のためにやるのかが分かる形で説明します。
まず「知らせる」と「測る」の土台をつくる
公開直後にやることは、実はどちらも準備作業です。検索エンジンにサイトの存在を伝えることと、その後の変化を測れるようにしておくこと。この2つを先に済ませておくと、あとから振り返ったときに判断ができるようになります。
検索エンジンに存在を知らせる
公開しただけでは、Googleはそのサイトの存在を知りません。放っておいてもいずれ見つけてもらえますが、こちらから知らせたほうが確実です。
そのための無料の仕組みがGoogle Search Console(サーチコンソール)です。サイトの持ち主であることを確認したうえで、サイトマップ(サイト内にどんなページがあるかを一覧にしたファイル)を送信する設定項目から登録します。制作会社に作ってもらったサイトなら、サイトマップは用意されていることが多いので、まずは有無を確認してみてください。
なお、Clematisでお作りしたサイトは、納品の時点でサーチコンソールへの登録とサイトマップの送信まで済ませた状態でお渡ししています。ご自身で設定し直す必要はありませんが、画面の見方だけ知っておくと、後から数字を見にいくときに迷いません。
登録しておくと、「どんな検索語でサイトが表示されたか」「その中で何回クリックされたか」が分かるようになります。これは後の判断材料としてかなり効いてくるので、最初にやる価値があります。
なお、Googleの管理画面は表示や項目名が変わることがあります。具体的な画面の名前で探すより、「サイトマップを送信する項目」を探す、という頭で見ていただくと迷いにくいはずです。
見られ方を測れるようにする
もう一つ入れておきたいのが、Googleアナリティクスです。こちらは訪問した人の動きを記録する仕組みで、何人が見たか、どのページが読まれたか、スマートフォンとパソコンのどちらが多いか、といったことが分かります。
サーチコンソールとアナリティクスは役割が違います。
- サーチコンソール — 検索結果に出てからクリックされるまで、つまりサイトに来る前の話
- アナリティクス — 訪問してからどう動いたか、つまりサイトに来た後の話
両方あって初めて、「検索には出ているのにクリックされない」のか「来てはいるが読まずに帰っている」のかを切り分けられます。原因が分からないまま何かを直すのは効率が悪いので、測る道具を先に用意しておくという順番になります。
計測の設定はサイト側に少し手を入れる必要があるため、制作会社が対応してくれる範囲かどうかを確認しておくとスムーズです。
実店舗があるなら、地図での見え方を整える
店舗や事務所があってお客様が足を運ぶ業種なら、優先度が高いのがGoogleビジネスプロフィールです。地図や検索結果の横に出てくる、営業時間や写真、口コミが並ぶあの枠のことです。
多くの場合、店舗の情報はすでに自動的に登録されていて、それを自分の手元に引き取る(オーナー確認をする)ところから始まります。引き取ると、次のことができるようになります。
- 営業時間や定休日、電話番号を正しい情報に直す
- 店内や商品の写真を載せる
- ホームページへのリンクを設定する
- 口コミに返信する
「店名で検索した人」と「近くの◯◯で探した人」に届くという点で、ホームページ本体より先に成果が出ることも珍しくありません。掲載情報とホームページの内容がずれていると迷わせてしまうので、両方の営業時間や電話番号を揃えておいてください。
個人商店の場合にホームページ側へ何を載せておくべきかは、個人商店のホームページに本当に必要なページ構成で整理しています。
検索結果に出るまでの時間感覚を持っておく
ここが、いちばん多くの方が不安になるところです。
新しく公開したサイトが検索結果に安定して出てくるまでには、数週間から数か月かかると考えておいてください。会社名や店名のようにほかと競合しにくい言葉なら比較的早く出てきますが、「地域名+業種」のような、すでに多くのサイトが並んでいる言葉で上位に出るのは時間がかかります。
この期間に起きがちなのが、「出ないから」と焦ってトップページの文章を何度も書き換えてしまうことです。評価が定まる前に土台を動かすと、かえって時間がかかります。
公開から最初の1〜2か月は、順位を気にするより次のことに時間を使うほうが効きます。
- 情報の間違いがないか、自分でスマートフォンから読み直す
- 問い合わせフォームから実際に自分で送信して、メールが届くか確認する
- 事業内容やよくある質問など、まだ書けていない情報を足す
とくに2つ目は忘れられがちですが、フォームが動いていないまま数か月過ごしてしまう例が実際にあります。公開直後に一度、必ず試してください。
すでにある接点から、サイトへの道をつくる
検索から人が来るまでには時間がかかります。その間に効くのが、すでに持っている接点です。ここは自分の手だけで今日から進められます。
- 名刺、封筒、請求書にサイトのアドレスを入れる
- 店頭のPOPやチラシ、看板に載せる
- SNSのプロフィール欄にリンクを置く
- 電話やメールでの案内時に「詳しくはサイトに載せています」と一言添える
- 取引先や関係団体のページに、リンクを載せてもらえないか相談する
地味に見えますが、すでにこちらを知っている人は最も動いてくれやすい相手です。検索から来る人を待つより先に、この導線を作っておくほうが早く手応えが出ます。
そして、更新を続けることにも意味があります。新しい情報が増えていくサイトは、閲覧者から見れば「今も動いている会社」に見えますし、ページが増えれば検索で拾われる入口も増えます。更新にどれだけ手間と費用がかかるかは、ホームページの月額運用費は何に使われているのかで分解しています。私たちがどこまで対応しているかはサービス内容のページと料金ページをご覧ください。
見るべき数値と、見なくていい数値
計測を始めると数字がたくさん出てきますが、最初から全部見る必要はありません。
見ておきたいのは、次の3つです。
- 問い合わせ・電話・来店の数 — 最終的にサイトを持つ目的そのもの
- どんな検索語で表示されたか — 想定していた言葉と合っているか、思わぬ言葉で来ていないか
- よく読まれているページ — 力を入れるべきページがどれか分かる
反対に、公開直後にあまり気にしなくていいのが次のようなものです。
- 1日ごとのアクセス数の増減(少ない母数では意味のある差になりません)
- 特定の検索語の順位が1つ上下したこと
- 滞在時間や離脱率といった細かい指標
数字は月単位でざっくり見るくらいがちょうどよく、日々の上下を追いかけても判断材料にはなりません。そもそも何のためにサイトを作ったのかが曖昧だと見るべき数値も決まらないので、そこが定まっていない場合はホームページ制作を依頼する前に決めておきたい7つのことを読み直してみてください。
まとめ:公開後の最初の一手は「測る」と「知らせる」
ホームページは、公開した瞬間がいちばん情報が新しく、そこから放っておけば古くなっていきます。公開後にやることは難しい施策ではなく、次の順番をなぞるだけで十分です。
- サーチコンソールに登録し、サイトマップを送信する
- アナリティクスで計測できる状態にする
- 実店舗があれば、地図での掲載情報を整える
- 名刺・SNS・チラシなど、既存の接点にアドレスを載せる
- 数か月かけて、足りない情報を足していく
検索からの成果はすぐには出ません。だからこそ、待つ期間にできることを先に片付けておくのが近道です。そして数か月後、サーチコンソールに並ぶ検索語を眺めると、自分が思っていたのとは違う言葉でお客様が探していることに気づくはずです。そこが、次に手を入れるべき場所になります。
